やまとうたは、

人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれりける。

いま桜咲きぬと見えて薄曇り

春に霞める世のけしきかな



アイドル短歌3月分




コンサート・ホールに積もる新雪の名残をひとつ手元にたぐる /Snow Man


宵闇に見紛う毛並みのいきものの瞳はぎらりと細まって金 /Snow Man


Spring has come! 次の春へ向かう365日の旅路 /Snow Man


切り札は最後に取っておくものでショートケーキの苺と同じ /岩本照


索漠を裂くようにして朔月にサクヤヒメのごと咲くのはさくら /佐久間大介


一生に一回きりを両の手で掬ってひかりにかざし春色 /Snow Man


髪型をおそろいにして胸を張る ちょっぴり強くなった気がする /岩本兄弟


はじまりに指したる26番目、アルファベットが描くのは愛 /宮舘涼太 向井康二


川沿いの開花を待ちかねたようにつぼみをそっと叩く催花雨 /向井康二


万物はここで生まれる ステージと442HzのA /Snow Man


クリームのてっぺん苺のふりをして澄ました顔で薔薇は咲いてる /宮舘涼太


彩りを纏う身ひとつ、心臓を晒して逃げも隠れもしない /岩本照